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VUCA時代のマネジメント

VUCA時代のマネジメント

VUCA時代のマネジメント

VUCA(Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という用語は90年代は軍事用語として使われていたが、2010年以降、ビジネスでも一般的に使われるようになった。大きな時代の流れは経営に関する考え方にも大きな影響を与えた。例えば、アジャイル、実験能力そして共感もその一つと言える。

さて、目標管理、行動管理、労務管理などの類はあらゆる組織で制度化または運用されているだろう。上記議論からいえば、年間計画などは無意味ではないかと考えがちであるが、むしろ明確な方向性が求められるということになる。明確な方向性を持たずに、単体の業務をいろいろやってみるというのは行き当たりばったりの迷走になる。
マネジメントの基本は、仮説-実験-検証の学習サイクルである。つまり、とりあえず何かをやるというのではなく、何を検証するためにこの業務(実験)を行うかを決めてからスタートすることになる。仮説が無ければ気づきはない。
アジャイルということになると業務のユニットは週間が最適だと思われる。1か月では遅い。じゃあ次回は1か月後の何日までにまとめておいてね、ではVUCA時代にはそぐわない。1週間、事業特性によっては2週間だろう。40時間から80時間となる。80時間を効果的に効率的にセルフでマネジメントできるかというとちょっと難しい感じがする。先ずは週間そしてコミュニケーションが鍵となる。
在宅勤務などが日常化していく中、週間のマネジメント能力が個人及び組織の基本動作として重要な役割を果たすと思われる。

成功する事業と失敗する事業の最大の違い

新規事業開発において、計画の90%が計画通りにはいかない。クレイトン・クリステンセンは次のような趣旨のことを述べている。「成功する事業と失敗する事業の最大の違いは、一般に、当初の計画の正確さではない」「過去に成功したすべての新事業の90%以上で、創業者が意図的に追求した戦略が、最終的に企業の成功を導いた戦略と同じではなかったという研究報告。起業家が最初から正しい戦略を持っていることはめったにない」。よって、実験をする能力が必要だと主張している。創発のマインドである。
アジャイルは文字通り俊敏を意味する。以前からManaged Unitという概念は存在する。管理し易い単位に業務を分割することだ。例えば、車を3台売りましょうというより、車検を迎える人を10人ピックアップしましょうといった方が行動に繋がる。管理する者も担当者もお互い分かり易い。VUCA時代では顧客の要求も変化し易いので、当初決めた計画はあまり意味をなさない。よって、当面のアウトプットに集中し、その結果を検証する。