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2021年10月22日

自社アプリ開発

S型業務とT型業務

S型業務とT型業務

S型業務とT型業務

グローバルコミュニケーションズ(以下GC)では、時間の見える化をする際、S型業務とT型業務に分けて記録している。
S型業務とは、standard time型の略で標準時間型業務を意味する。T型業務とはtarget time型業務の略で目標時間型業務を意味する。二つに分けれる目的は大きく二つある。一つは、成果の問い方が異なるから。二つ目チームの生産性に大きく影響するからである。

 S型業務は単位時間×業務量で必要な時間が決まる。例えば、見積書1件が30分とする。4件では2時間となる。標準時間とは、作業標準が設定されているから標準時間で管理できる。誰がやっても2時間あれば4件できる。汎用部品であれば、見積りも納期も実験も標準時間で管理できるはずだ。また、そうした方が良い業務をS型業務とする。
 T型業務は、成果から必要な時間を見積り方法は別途考える業績である。S型業務が決まる時間ならT型業務は決める時間といえる。
成果の問い方でいえば、S型業務は生産性を問う。T型業務は成果を問う。

S型業務というのは組織における標準化が前提になる。標準化を阻むものは属人化や例外である。よって、これを市場目線(顧客にとって価値あるもの)で標準化していく必要がある。標準化は次第にルーティン化され組織に浸透してくる。
組織へ浸透するというのは暗黙知化を意味し、認知することなく業務遂行が出来るということを意味する。安全行動などはその典型ともいえる。

ルーティン化によるメリット

経営学では、ルーティン化によるメリットを3つ挙げている。安定化、記憶、進化である。記憶というのは組織に知を埋め込むメカニズムをいう。(ここでは形式知と暗黙知のメカニズムについて言及しない)
進化というのは組織の認知キャパシティーに余裕が生まれ、新たな知を受け入れやすい状態をいう。
つまり、S型業務化というのは、組織の生産性を高め、新たなT型業務、創造的で挑戦的な業務の時間を創出することを意味する。
一方で、ルーティン化にはデメリットもあるが、メリットを含め、見える化されている状態の中で検証する。 S型業務化とルーティン化というのは、概念的に一致するものでないが、組織生産性、組織文化を進化させていくメカニズムとして欠かせないものと考えている。