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2022年8月19日

SS業界研究

多目的で楽しむ時間空間へ

多目的で楽しむ時間空間へ

2021年11月、イケアドバイ店で移動時間を通貨に変換するサービスを開始している。
グーグルマップのタイムラインをレジで見せれば、時間通貨に変換され、ホットドッグなら「5分」の移動時間で買うことができる。
日本のイケアもちょっと寄るというよりは店内をじっくり見て、楽しんで食事もする空間といえる。時間を楽しく過ごす場所としてSSをゼロベースで再構築する必要があるもしれない。
これからは単に用事を済ますだけの時間空間は共感を得られず、複合店によって淘汰されるだろう。

2017年、シェル(英国に本社、ヨーロッパで売上最大のエネルギー会社)は「未来のGS」を発表している。その内容はGSというよりは多目的で楽しめる場所である。
レストラン、通販のピックアップ、クリーニングなどなど。銀行も役所も病院そして学校も併設されるかもしれない。そして充電もする。
日本のSSの広さは楽しむには中途半端かもしれない。人の生活様式が変化しているので、より有効な土地活用を考えた方が自然かもしれない。

カーシェア最大のZipcarは都市部でしか展開していない。理由はシンプルだ。地方では車が生活の足になっている。これは世界どこでも同じだろう。
カーシェアもEVだから充電や水素ステーションは必要だという意見もあると思うが、都市部では、充電設備を持つ個人やマンションなどが充電サービスを展開することを容易に想像できる。
単に充電をしたいのであれば、あちこちに充電設備があるほうが便利だ。それに環境意識の高い世代はカーシェアを利用するだろうし、高い駐車代は払いたくないだろう。

このように考えると、SSは自宅でサイバー空間を楽しむ場所とは異なり、郊外型になり、多目的でリアルに楽しめる時間空間に変化していくのではないだろうか。少なくとも食事を仮想で済ますことはできない。
さて、多目的施設に神社か何かを置くと日本的かもしれない…。