BLOG
ブログ
2021年11月19日
自社アプリ開発
自由時間

グローバルコミュニケーションズ(以下GC)では、時間のマネジメントに関する研究を行っている。4回目で3Mの15%カルチャーについて触れた。もう少し触れてみよう。
隠された時間
今ではグローバル企業として有名なある会社の話。ある技術者が定年を迎える際、当時の経営企画系の責任者に『これは私の遺言です』と持ってきた。今までのアナログ技術を超えた全く新たな発想の技術であった。この技術は現在の経営を支えている。
当時の社長が逝去されお葬式があった。昔の仲間が集まる。話は止まらない。昔話かと思いきや、『今の研究開発部門は駄目だ。やることが決められている。やりたいことが勝手にできない。予算も決められ案件にしか出ない。昔の研究開発部門は、歩けば発明の種が転がっていた。』先の遺言技術は窓際研究者が一人隠れて開発をしていたらしい。

密造酒
経営学では、こうした活動をBootlegging密造酒ということがある。日本ではヤミ研とかいう。どうしてもお酒を飲みたかったのだろう。それと同様に、どうしても開発してみたかったのだろう。大切なのは好奇心と情熱。そして、それを許容する環境である。
3Mの15%カルチャーはその一つで、同様の活動(文化といってもよい)を試行錯誤しながら継続している会社は多い。
M&A
自社で独自の技術開発が進まない、できないとしたらどうするか。M&Aになる。前述の会社も今ではM&Aを盛んにやっている。M&Aが駄目だということではない。しかし、M&Aの問題の多くは、アフターM&Aである。買収した技術を活かすマネジメント風土がなければ火種はあっても炎にすることはできない。

集団天才
これはある日本の会社の戦前から在る思想である。一人で研究をしていても相談できる仲間がいないと組織的にならない。共創の時代において、一人でできることには限界がある。つまり、他のメンバーもヤミ研ならぬテーマをもって情熱的に取り組んでいる状態、そのような組織・チームであれば、互いが触発され、アイデアがアイデアを生む。
さて、週間の所定内業務時間は40時間である。本当は32時間位で8時間は自由時間の方が良いのではないだろうか。ただし、情熱や好奇心があればの話だが。